交流型宿泊・飲食施設がオープン 奄美市名瀬入舟町
2021年11月29日
社会・経済
「多様な人が出会い、支え合い、より豊かになる」。そうした願いから生まれた交流型宿泊・飲食施設「en‐Hostel&Cafe bar」が奄美市名瀬の入舟町に11月、オープンした。
オーナーは同市名瀬出身で丸恵代表取締役の永田陽祐さん(34)。大島高卒業後、早稲田大、英・スコットランドの大学院へと進んだ。帰国後は約2年のアルバイト生活を経て三井物産へ入社、駐在員としてブラジルでも約2年過ごした。
丸恵はブラジルにいた頃の元同僚ら4人で設立。互いに異なる国で育った仲間たちと、それぞれの古里に貢献できる事業の展開を目的としている。
社名は本場奄美大島紬の織元だった祖父の元会社「丸恵有限会社」から引き継ぎ、今年10月に所在地を東京から奄美市へ移管した。
施設は1階がテラス付きのカフェバーで2階部分が主に宿泊施設。ツインとダブル、ドミトリー(4人部屋)の3室あり、国内外のアーティスト(芸術家)や世界を旅するバックパッカーらに好んで宿泊してもらえる施設を意識し、建物の外観や内装などをデザインした。
建物内では宿泊者を含む、多様なアーティストの作品の個展なども実施する。またカフェバーは宿泊者と島民が気軽に交流できる場をイメージしている。
「アーティストにとっては島の人との触れ合いが、創造力をかきたてる。島の人にとっても、さまざまな生き方や考え方に触れ、『じゃあ自分はどう生きていきたいんだ』と考えるきっかけになるような場にしたい」と永田さん。「カフェのメニューや施設自体も島の伝統を重んじながら新しいものに挑戦し、変化させていきたい。多くの方に足を運んでもらえたら」と話した。